墨田守
仕事を定時で上がり高校時代からの友達の墨田守とアルタ近くで待ち合わせ。
歌舞伎町にあるお気に入りのバーで呑むために集まった。
呑むのは良いが食事までは考えていなかった俺たちはコマ劇近くをふらふらしながら適当に店を探した。
看板を見上げながらふと思い出したことがある。
そういえば前に会社を辞めてお店を開いた人がいたなぁ。
そんなに仲が良かったわけじゃないけどお互いの名前も顔も知っていた人。
同僚に大体の場所と名前を聞いていたのでなんとなく思い出しながら探す。
靖国通りを折れて桜通りに入ったところの直ぐにある「わくわく」という店だ。
でもそこが目的の場所だと言う確証は無い。
でも腹が減っていた俺たちにはあんまり関係なかった。
そのまま店に入り軽く飲み食いをする。
奇しくも目的のバー「ヘイゼルバーン」は同じビルの地下にあった。
19:30に待ち合わせ、わくわくで21:00過ぎまで食べた後、少しヤボ用を済ませてからヘイゼルバーンでの見直す。
赤レンガに囲まれたうす暗がりの空間が、新宿の喧騒から耳を守ってくれる……とはいかなかった。
静かなイメージのあるバーだが何気に周りの客が騒がしかったりする。
それでも落ち着いた雰囲気の店内で飲むウィスキーはいつも会社の連中と飲む酒とは違い、格別だった。
旨い。
気の知れた仲間と呑むウィスキーは体の隅々までいきわたる。
風邪をひいて鼻が詰まっていたのではっきりしたフレーバーは楽しめなかったが、それを差し引いても旨い酒だ。
よいどれるほど呑みはしない。ほろ酔いがちょうど良いのだ。
秋の風が吹く新宿を墨田守と駅に向かって歩きながら思った。
ああ、こうやってオヤジになっていくんだなぁ、と。
って、ちょっと小説風に書いてみるテスト(´_ゝ`)y-~