ヒートアイランド現象

 今年は連続真夏日記録が40日にも及んだけど、なんかそんなの毎年のごとく惜しいところまで行って居るんだからあんまり関係ないような気がする。
 たいてい記録がとぎれる時って雨が降ったりして気温が29度くらいまでしか上がらない場合でしょ。
 でも確かに昔ってこんなに暑かったかなぁ、と思う。
 俺が子供の頃は熱帯夜になるのもそんなに無かったと思うし、日中の気温も高くて32度位だと思った。
 ここ10年ばかりで気温は36度とか行くようになって、34度くらいが珍しくなくなったなぁ。
 ということでこの原因はアスファルトなどで地面が露出しなくなり、水分が蒸発して熱を奪う気化熱の量が極端に減ったからだ、という指摘がある。
 確かに東京には露出している地面を探す方が難しくなってきたように思える。
 昔は舗装されていない私道があったり、田んぼや畑もたくさんあった。
 駐車場も砂利を引き詰めたり土がそのままむき出しって言うのも珍しくなかった。
 いまじゃ、どんな私道でもアスファルトで、駐車場もアスファルトで、家は木造から鉄筋になり、マンションも増えた。
 よくよく見れば石だらけの都市だ。
 そんな中、昔ながらの知恵である打ち水を推進しているイベントが今日から始まった。
 「都会を冷やせ! 打ち水で猛暑緩和大作戦」と銘を打ったこのイベントは今年で2回目になる。
 去年の実験では0.5-1.0度下がるという目に見ても明らかな効果をたたき出して話題になったりもした。
 昔は打ち水なんてしなくても自然の打ち水があった。それはもちろんにわか雨。
 高校時代に夏休みに夏期講習で行った学校の帰りににわか雨に降られて、びしょぬれになったもんだけど、最近はそのにわか雨も少ないような気が……
 やっぱり地上から蒸発する水分が少ないからなんでしょうかねぇ。
 そんな中で国土交通省が新しいアスファルトを採用するという。
 「打ち水、長持ち 保水材使い、体感で3度涼しく−−国交省
 要は吸水性ポリマーを使ってアスファルトに土の能力を持たせようって事らしい。
 これは非常に良い。
 これで昔みたいな気温まで下がるかはわからないけど、こういう事は早めに対策を立てるのが吉だと思う。
 それにしても……都市部だけに敷き詰めるとしてもいったいどれくらいの時間とお金がかかる事やら……
 でもそれは必要経費だと思って目をつむるか。
 やっぱり昔みたいに風鈴を聞きながら縁側で涼めるような風情のある夏を送りたいものだ。

 でもちょっと不安なのが冬場に水分を吸ったポリマーが路面凍結を上長させないか、ってこと何だけど。
 そこらへんどうなんでしょうかねぇ